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ハッキングとは?代表的な手口と有効な7つの対策を詳しく紹介

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ハッキングとは、ネットワークやシステムの脆弱性を狙って悪意のある不正行為や破壊行為を行うことをいいます。場所を問わずインターネットにアクセスできる現代では、個人はもちろん、企業もターゲットにされることも珍しくありません。

しかし、企業のなかにはハッキングに対する知識が不十分であることから、不正アクセスや情報漏洩などの被害に遭うことも想定されます。ハッキングを未然に防ぐためには、正しい知識を持って対策を講じることが大切です。

この記事では、ハッキングの概要や代表的な手口、有効な対策などを詳しくご紹介します。

目次

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  1. ハッキングとは
  2. ハッキングの主な被害例
  3. ハッキングの代表的な手口とは
  4. ソーシャルエンジニアリング
  5. ブルートフォースアタック(辞書攻撃)
  6. クロスサイトスクリプティング
  7. SQLインジェクション
  8. ゼロデイ攻撃
  9. マルウェア感染
  10. ゾンビコンピュータ化
  11. ハッキングに有効な対策
  12. 公衆Wi-Fiの利用を控える
  13. 不審なメールやWebサイトを開かない
  14. OS・ソフトウェアの最新性を保つ
  15. パスワードの高度化と多要素認証の設定
  16. 最新のハッキング手口を理解する
  17. より高度なハッキング対策を紹介
  18. セキュアコーディングの実施
  19. セキュリティソフトの導入
  20. ハッキング対策ならGMOサイバーセキュリティbyイエラエにお任せ
  21. まとめ

ハッキングとは

ハッキングとは、コンピューター技術に精通した者が悪意を持って他者のコンピューターに不正行為を行うことをいいます。

サイバー攻撃の代表的な手法の一つであり、個人情報の窃盗やデータ改ざん目的で用いられることが多いです。

ハッキングは元々、コンピューター技術に精通した者がシステムやプログラムの解析・改変・検証を行うことを指す言葉です。

上記のような悪意のある行為はクラッキングと呼称するのが適切です。しかし、誤った認識が広まった現代ではハッキングという言葉が用いられることが一般的になりました。

【関連記事】サイバー攻撃とは?手口の種類や事例、最近の動向と対策を詳しく紹介

ハッキングの主な被害例

ハッキングの手法や手口は日々進化しており、その行為がもたらす被害もさまざまです。

ハッキングによる主な被害は、以下の通りです。

  • 個人情報やファイルなどが盗まれる
  • 盗まれた情報・ファイルなどが公開・削除・破壊される
  • 第三者によるなりすまし被害に遭う
  • 盗んだ情報と引き換えに取引を要求される
  • Webサイトが改ざんされる
  • サーバが勝手に停止されるなど

被害例からもわかるように、ハッキングは個人だけではなく、企業にとっても大きな被害をもたらす可能性があります。

特に個人情報の漏洩やWebサイトの改ざんは、企業の信用を損なうだけではなく、顧客に直接被害が及ぶリスクがあるため、注意が必要です。

ハッキングの代表的な手口とは

コンピューター技術や通信技術の発展により、ハッキングの手口は日々多様化しています。なかには気付きにくい手口もあるため、注意が必要です。

ハッキングの代表的な手口は以下の通りです。

  • ソーシャルエンジニアリング
  • ブルートフォースアタック(辞書攻撃)
  • クロスサイトスクリプティング
  • SQLインジェクション
  • ゼロデイ攻撃
  • マルウェア感染
  • ゾンビコンピュータ化

それぞれの手口の概要をわかりやすく説明します。

ソーシャルエンジニアリング

ソーシャルエンジニアリングとは、高度な情報通信技術を使用せずにIDやパスワードを入手するハッキング方法です。

電話で直接情報を聞き出したり肩越しにキー入力を見たりなど、アナログな手段が用いられることが多いです。

人の心理的な隙や行動のミスを狙った攻撃が多く、誰でも被害に遭うリスクがあります。

実際の被害例として、2018年に暗号資産取引所を運営する『Coincheck』で起こった仮想通貨流出事件が挙げられます。

攻撃者はCoincheckの社員と接触を図り、管理権限を有する技術者を調査しました。長期間にわたって交流を重ね、十分な信用を得たと判断した段階でマルウェアが仕込まれたメールを送信し、不正アクセスの糸口を作り出しました。結果として、暗号資産のNEMが約580億円流出する大事件に発展したソーシャルエンジニアによる被害例の代表です。

ブルートフォースアタック(辞書攻撃)

ブルートフォースアタックとは、IDやパスワードに使われるすべての文字列の組み合わせを順番に試し、正解を割り出すハッキング方法です。

総当たり攻撃や辞書攻撃と呼称されることもあり、暗号解読で用いられる手法の一つです。

例えば、数字4桁の暗証番号であれば、1万通りの組み合わせを試せばいつかは正解にたどり着けます。コンピューターに各組み合わせを試行させることで、手間をかけずに必要な情報を割り出すことが可能です。

現在はコンピューターの性能向上に伴い、より効率的にハッキングできるようになっています。

実際の被害例として、2019年に株式会社セブン・ペイで起こった不正利用事件が挙げられます。

電子決済サービスを実装した直後にブルートフォースアタックに遭い、約900人のアカウントが不正にアクセスされました。その結果、登録されていたクレジットカードが不正利用され、総額5,500万円の被害が出ました。

クロスサイトスクリプティング

クロスサイトスクリプティングとは、Webサイトやアプリケーションの脆弱性を利用して悪質な罠(スクリプト)を仕掛け、アクセスしたユーザーの個人情報を盗むハッキング方法です。

攻撃者が用意したサイトへの誘導やマルウェアに感染させることも可能であり、掲示板サイトやブログなどで用いられることが多いです。

クロスサイトスクリプティングは古くからあるハッキング方法ですが、現在でも主要な攻撃方法として使用されています。

実際の被害例として、2010年に動画共有サイト『YouTube』で起こった不正動作が挙げられます。

コメントシステムの脆弱性を狙った攻撃が行われ、ポップアップ画面の表示や悪質サイトへのリダイレクトなどの不正動作が発生し、多くのユーザーが被害に遭いました。

SQLインジェクション

SQLインジェクションとは、Webサイトやアプリケーションの脆弱性を利用してデータベースを不正に操作するハッキング方法です。

SQLはデータベースを操作する言語であり、問い合わせフォームや入力フォームなどで広く利用されています。

攻撃者は誤ったSQL文をWebサイトに注入し、意図的にエラーを発生させることでデータベースに不正アクセスし、個人情報の閲覧やデータの改ざんが可能になります。

実際の被害例として、2022年に名古屋大学で起こった不正アクセスが挙げられます。

情報システムに関する質問を受け付けるWebページにSQLインジェクションが仕掛けられ、結果として2,000件以上のメールアドレスが流出しました。

ゼロデイ攻撃

ゼロデイ攻撃とは、コンピューターのOSやソフトウェアの脆弱性を解消する対策が講じられる前に攻撃を行うハッキング方法です。

OSやソフトウェアに脆弱性もしくは何らかの問題が発覚した場合は、修正プログラムやパッチが適用されるのが一般的です。

しかし、修正されるまでの空白の期間は完全に無防備であり、ゼロデイ攻撃はこのタイミングを狙って攻撃を行います。

ハッキングする目的は個人情報の窃盗やデータの改ざんなど、一般的なサイバー攻撃と同じです。

実際の被害例として、2015年に米国Adobe社で起こったゼロデイ攻撃が挙げられます。

同社が提供するソフトウェアに致命的な脆弱性が発見され、修正される直前にゼロデイ攻撃が行われました。

該当ソフトウェアを使用すると意図しない別のソフトウェアがダウンロードされる危険性が報告され、結果としてサービスの停止までに至りました。

マルウェア感染

マルウェア感染とは、ユーザーに不利益をもたらす悪意のあるソフトウェアの総称です。

パソコンだけではなく、スマートフォンやタブレットに感染することもあり、誰でも被害に遭うリスクがあります。

個人情報の抜き取りはもちろん、データ破壊や意図しないメールの送信なども可能です。

見た目は通常のソフトウェアと変わらないため、気付きにくい特徴があります。

実際の被害例として、2022年に京都大学で起こったマルウェア感染が挙げられます。

同大学の教職員のコンピューターがマルウェアに感染し、関係者に向けて大量の迷惑メールが送信されました。

【関連記事】マルウェアとは|ウイルスとの違いや種類・感染経路・感染したときの対処法

ゾンビコンピュータ化

ゾンビコンピュータ化とは、ハッキングによってコンピューターが乗っ取られた状態をいいます。

遠隔操作が可能であり、ユーザーの多くはハッキングされていることに気付けない場合が多いです。

これはコンピューターに限った話ではなく、スマートフォンやタブレット、スマート家電など、インターネットに接続されている機器はゾンビコンピュータ化するリスクがあります。

ゾンビコンピュータ化した場合は、ボットネットと呼ばれるネットワークに組み込まれ、他のゾンビコンピュータ化した端末と連動して動くようになります。

このボットネットを利用した被害例として、2003年に米国Microsoft社をターゲットとしたDDos攻撃が挙げられます。

サーバーが処理できないほどのアクセスが集中したことから、サービスに影響がでました。

ハッキングに有効な対策

ハッカーから大事な機密情報や個人情報を守るためには、優れたサイバーセキュリティ衛生を実践することが大切です。

ここではハッキングに有効な以下の対策を詳しくご紹介します。

  • 公衆Wi-Fiの利用を控える
  • 不審なメールやWebサイトを開かない
  • OS・ソフトウェアの最新性を保つ
  • パスワードの高度化と多要素認証の設定
  • 最新のハッキング手口を理解する

公衆Wi-Fiの利用を控える

公衆Wi-Fiとは、公共の場に設置されている不特定多数が自由に利用できるWi-Fiのことをいいます。

公衆Wi-Fiは通信が暗号化されていない場合が多く、安易に利用してはハッキングされるリスクがあります。

そのため、個人情報や企業機密など重要なデータを含むコンピューターでは、公衆Wi-Fiを利用しないのが安全です。

利用を控えることで、なりすましによる乗っ取りや、オンラインショップの不正利用などに対して有効な対策となります。

不審なメールやWebサイトを開かない

不審なメールやWebサイトを開いた場合、ハッキングされるリスクがあります。

不審なメールは別名、フィッシングメールと呼称され、偽装サイトへの誘導が主な目的です。

偽装サイトは本物と見分けがつかないほど精巧に作られている場合が多く、アクセスすれば個人情報を抜き取られる可能性があります。

明らかに不審だと思われるメールは開かずに削除することで、ソーシャルエンジニアリングに対して有効な対策となります。

OS・ソフトウェアの最新性を保つ

定期的に適用されるアップデートやパッチは、OS・ソフトウェアの脆弱性を解消する非常に重要なものです。

適用を先延ばしにしている場合、脆弱性を利用されてハッキングされる可能性があります。

コンピューターやスマートフォンなどのデバイスのOS・ソフトウェアの最新性を保つことで、ゼロデイ攻撃に対して有効な対策となります。

パスワードの高度化と多要素認証の設定

単純なパスワードは攻撃者に解読されやすく、不正アクセスされるリスクがあります。

大文字や小文字はもちろん、記号や数字を組み合わせて複雑なパスワードにすることで、ハッキングのリスクを軽減できます。

また、従来のパスワードに加え、スマートフォンのアプリ認証や生体認証を組み合わせた、多要素認証というものがあります。

これは、ユーザーが持つIDやパスワードなどの知的要素だけではなく、指紋や顔などの生体要素を組み合わせることでより高度なセキュリティを実現するものです。

適切に使うことでブルートフォースアタック(辞書攻撃)に対して有効な対策となります。

【関連記事】多要素認証(MFA)とは|二要素認証・二段階認証との違いやメリットを解説

最新のハッキング手口を理解する

ハッキングの手口を把握・理解しておくことで、あらゆるシーンでのリスクに備えることができます。

企業においては、ハッキングに関する教育を徹底することが効果的です。

最新のハッキング手口と対策法を全社的に浸透させる取り組みを行いましょう。

より高度なハッキング対策を紹介

ハッキング対策をより強化するには、セキュアコーディングやセキュリティソフトの活用が必要になります。

具体的にどのような対策をすべきかを詳しくご紹介します。

セキュアコーディングの実施

セキュアコーディングとは、悪意のあるハッキングに耐えられる強固なプログラムを書くことをいいます。

ハッキングのターゲットとなるのは、多くの場合不注意や設計ミスによって発生した脆弱性です。

セキュアコーディングは、そもそも脆弱性が発生しないようにコーディングを行います。

特にマルウェアやSQLインジェクションに対して効果的です。

セキュリティソフトの導入

セキュリティソフトの導入は、ハッキング対策として非常に効果的です。

幅広いハッキング手法に対応しており、常にアップデートしています。万が一新たなハッキング手法が出たとしても柔軟に対応できるため、長期的に見ても有効な対策となります。

また、Webアプリケーションの脆弱性を利用したハッキングから守るWAFや、不正アクセスを検知・通知してくれるIPSを含んでいるセキュリティソフトが多いため、様々な業種でセキュリティを強化できます。

ハッキング対策ならGMOサイバーセキュリティbyイエラエにお任せ

画像引用元:GMOサイバーセキュリティbyイエラエ

GMOサイバーセキュリティbyイエラエなら、ハッカーの手口を熟知したセキュリティエンジニアのサポートと高度なソリューションにより、あらゆるハッキングに対応できます。

サービスの強みは以下の通りです。

  • リスクゼロのセキュリティチェック
  • 日本最強のペネトレーションテスト
  • 企業活動における永続的かつ鉄壁のセキュリティ対応
  • 即日実行できるセキュリティアドバイスなど

SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなど、Webアプリケーションに潜む脆弱性の発見をサポートします。

また、Webサービスに模擬攻撃を行い、情報漏洩やシステムの乗っ取りなどのリスク発見とセキュリティ耐性の評価も可能です。

これまで培った技術やノウハウを活かし、高度化するサイバーセキュリティの脅威に対する対策を具現化します。

最新のハッキング手法にも速やかに対応したい方は、GMOサイバーセキュリティbyイエラエをぜひご利用ください。

まとめ

ハッキングは、ネットワークやシステムの脆弱性を狙って悪意のある不正行為や破壊行為をすることを指します。

あらゆるデバイスがインターネットにつながる現代では、コンピューターのみならず、スマートフォンやタブレット、家電に至るまでハッキングされるリスクがあります。

自社でハッキング対策を講じることも大切ですが、専門家に相談することも一つの選択肢です。

サイバーセキュリティのプロフェッショナルである「GMOサイバーセキュリティbyイエラエ」では、攻撃者目線で貴社のWebアプリケーションやサービスの脆弱性を発見し、適切な対策をご提案しています。

サイバーセキュリティの強化を検討している場合は、ぜひ「GMOサイバーセキュリティbyイエラエ」までお気軽にお問い合わせください。

文責:GMOインターネットグループ株式会社

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