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2020年7月16日(木)

ハイブリッドクラウドへの道 ~The road to hybrid cloud.Vol.8~

Azure Backup でクラウドバックアップを実現する

「ハイブリッドクラウドへの道 ~The road to hybrid cloud.Vol.8~」、


今回はAzureハイブリッドサービスの一つ、オンプレミスのデータを
Azureのクラウド上に安全に保存する「Azure Backup」の設定方法を
ご紹介します。

記事INDEX

Windows Serverには「Windows Server バックアップ」というツールが
あらかじめ用意されおり、VSS (ボリューム シャドウコピー サービス)
との組み合わせで使用中のファイルであっても完全なバックアップの
取得を可能としています。

「Azure Backup」では「Windows Server バックアップ」の使い勝手を
そのままに、バックアップの保存先をクラウド上のストレージにすることで、
災害時のデータ復旧の可能性をより高めるクラウドバックアップを実現しています。

前回紹介した、「Azure Site Recovery」ではオンプレミスの仮想マシンを
レプリケーションによってAzure上にバックアップする方法でした。
「Azure Backup」はオンプレミスの任意のファイルやフォルダーを
そのままAzure上に保存して、オンプレミスの同一サーバーや
別のサーバーにもファイルやフォルダーを簡単に復旧できる機能を提供しています。

(以前はAzure BackupでもHyper-V上の仮想マシンのバックアップを
サポートしていましたが、現在はAzure Site Recoveryに移行しています。)

Azure Backup利用時の料金

Azure Backup の価格は、インスタンス(バックアップ対象サーバー)
のサイズとバックアップされたデータの合計によって決まります。

さらに、Azure Backupのデータは常に3重化されており、
そのコピー先によって料金が異なります。

▼インスタンス
~50GB  : ¥560
50~500 GB : ¥1,120
500~500GB の増分ごとに : ¥1120

▼バックアップデータ
同一の物理的な場所内でデータを3 回コピー(LRS) : ¥2.5088/GB/月
異なる物理的な場所内でデータを3 回コピー(ZRS) : ¥5.0176/GB/月


参考:Azure Backup の価格
https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/backup/

Windows Admin Center を利用してAzure Backupをセットアップする

Azure Backupをセットアップする大まかな手順としては、

・Recovery Services コンテナーの作成
・オンプレミスのサーバーにバックアップエージェントをインストール
・バックアップのスケジュール作成

となります。

Azureポータルからも設定可能ですが、Recovery Services
コンテナーの細かい設定など含めて、Windows Admin Center(WAC)
を利用することでまとめて実行することができるので、WACを利用した
設定方法を紹介してゆきます。

WACのインストールからRecovery Services コンテナーの作成までは、
前回紹介した、「Azure Site Recovery with Windows Admin Center
https://www.gmo.jp/report/single/?art_id=263 )」の
「Windows Admin Center のインストール」~
「Azure Site Recoveryのセットアップ」を参考にていただくようお願いします。

すでにWACのインストールと、Windows Admin Center ゲートウェイの
設定まで完了している状態となります。

WACのサーバー一覧からAzure Backupをセットアップするサーバーを
選択し、「Azure ハイブリッドサービス」からAzure Backupの
「セットアップ」を選択します。

Azureに接続していれば、サブスクリプションや
資格情報コンテナー(Recovery Services コンテナー)などの
情報がすでに入力されています。

保護(バックアップ)する項目として、“System State”や
各ドライブが選択可能です。ドライブ内のフォルダーや
ファイルを個別に指定する場合は、Azure Backupのセットアップ完了後、
オンプレミスのバックアップ対象のサーバーの「Microsoft Azure Backup」
コンソールから詳細設定することになります。


バックアップ間隔を指定し、復旧(リストア)時に必要な
「暗号化パスフレーズ」を設定しておきます。

Azure Backupサービスの設定を行い、自動的にサーバー側に
Azure Backupエージェントをインストールしています。

セットアップが完了しました。

バックアップ対象のサーバーを確認すると、
エージェントがインストールされています。

スタートメニューには、Microsoft Azure Backupが
追加されています。

起動してみると、先ほどWACでセットアップ時に指定した内容で、
バックアップがスケジュールされています。

バックアップ項目の詳細設定
バックアップ項目の詳細設定

先ほどWACから行ったAzure Backupのセットアップで指定できなかった、
バックアップ対象のファイルやフォルダーを個別で指定する場合は、
Microsoft Azure Backupコンソールから「バックアップのスケジュール」
を選択して、「バックアップのスケジュールウィザード」を起動します。

ウィザードではバックアップ項目の他に、スケジュールやAzure上での
保存ポリシーなども設定変更が可能です。

これらバックアップの詳細は、Azureポータル側からは設定できず、
サーバー内のMicrosoft Azure Backupコンソールから行うことになります。

「バックアップする項目の選択」からバックアップすべき
ファイルやフォルダーを個別に指定します。

今回はHyper-Vの仮想マシンで利用している仮想ハードディスク
を選択します。

「完了」ボタンをクリックしてスケジュールを確定します。

バックアップの実行

Azure Backupのセットアップ完了後、WACで状態を
確認してみましょう。

「バックアップと保持のスケジュール」では、
設定されたバックアップスケジュールが確認できます。

テストを兼ねて手動でバックアップを実施してみます。
「保護された項目」-「今すぐバックアップ」を選択し
バックアップを実行します。

Azureポータルからも、バックアップが処理中
となっているのが確認できます。

バックアップが完了しました。

リストアの実行
リストアの実行

データのバックアップが完了したので、リストア(回復)も
確認しておきます。

WACではまだリストアの機能は提供されていないので、
サーバーのMicrosoft Azure Backupコンソールからリストアを
実行します。

Microsoft Azure Backupコンソールから「データの回復」
を選択して「データの回復ウィザード」を起動します。

データのリストア先のサーバーを指定し、どのサーバーで取得された
バックアップデータなのかを指定します。

他のサーバーで取得されたデータでもリストア可能です。

回復モードを選択します。

ボリュームと日付を選択します。
「マウント」ボタンをクリックします。

サーバーのローカルドライブとして、バックアップデータが
マウントされます。

マウントされたドライブの詳細を確認してみると、
“Azure Ba Disk SCSI Disk Device”という特殊な
仮想ディスクとしてマウントされているようです。

エクスプローラーから対象となるファイルを選択して、
サーバーのローカルにコピーすればリストアが完了します。


Azure上のバックアップデータが、ローカルのエクスプローラー
でそのまま操作できるので、リストアがとても簡単です。

以上がAzure Backupを利用したクラウドバックアップの
実現方法となります。


Azureポータルからでは面倒なRecovery Services コンテナーの
設定をWindows Admin Centerから行うことで、
簡単にハイブリッドクラウドの環境を構築することができます。


バックアップ、リストアの操作も、これまでのWindows Server
バックアップと同様の操作感で実行可能となっているので、
簡単に利用できるようになっています。


クラウドバックアップが利用できるようになれば、
ハイブリッドクラウドへの道を大きく前進したことになります。


是非、お試しください。