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2011年9月21日(水)公開

第61回

Hyper-Vを使ったクラウドサービスの作り方 Vol.1

Windows Server ライセンスの種類、使い方の紹介

GMO最新ネット業界レポート ソリューション編。
『Hyper-Vを使ったクラウドサービスの作り方』として、Client Access License (CAL) と Microsoft Services Provider License Agreement (SPLA) の違いや使い方について、GMOインターネット株式会社 事業本部 樋口 勝一が執筆。

記事INDEX

今回はWindowsのライセンスのお話です。 通常のライセンスとは違って、サービス提供を行うにあたってのライセンスの種類、使い方をご紹介したいと思います。

ボリュームライセンスとSPLAの違い

通常社内などでWindows Serverを使用する場合、ボリュームライセンスという形態のライセンスを使用することとなります。これはWindows Serverを社内で利用する場合が前提となっているライセンスで、サーバー台数分のライセンスとともに、Client Access License (CAL)と呼ばれるサーバーに接続するためのライセンスが同時接続数もしくは、接続台数分必要になります。

ボリュームライセンスはあくまでも社内利用が前提となっているライセンスなので、これを使用してのサービス提供は行うことが出来ません。サービスとして第三者にWindows Serverを提供する場合は、専用のライセンスであるMicrosoft Services Provider License Agreement (SPLA)を使用する必要があります。

SPLAは「お名前.com Windowsデスクトップ」のような仮想化、クラウドサービスだけでなく、メールやWebホスティング サービス、ASP、ストリーミングなど様々な提供形態でサービスを行うことができるライセンスです。

 (図:01)



さらに、SPLAは2つのライセンスモデルに分かれています。

一つはサブスクライバー単位のライセンスでサブスクライバーアクセスライセンス (SAL)と呼ばれています。サーバーへアクセスするユーザーもしくはデバイスごとに、ライセンスが必要となるライセンスモデルです。 SALのライセンスモデルでは、サーバーライセンスを別に取得する必要があります。Exchangeでホスティングを行う場合はこのモデルが適用されます。 

もう一つは、プロセッサ単位のライセンスで、サーバーのプロセッサごとにライセンスが必要となります。 このライセンスの場合はサーバーに無制限の数のユーザーがアクセスできます。WebホスティングやHyper-Vホスティングなどに適用されます。

仮想化でのライセンスの使い方

仮想化製品が登場するまでは、通常サーバーのライセンスは、一台の物理サーバーにインストールされたサーバーOS1つだけのものでした。 サーバー1台に対して1つのOS、1:1の関係です。

ですがVirtual Serverや、Hyper-Vの登場で仮想化専用のライセンスの考え方が用意されました。


1台の物理サーバー内に物理OSとしてインストールするWindows Serverに各エディションによって、いくつかの仮想OSのライセンスが付与されることになりました。


▼ 1台の物理サーバー内に物理OSとしてインストールするWindows Serverに


  各エディションによって、いくつかの仮想OSのライセンスが付与


 (図:02) -クリックで拡大

▼ Windows Server 2008 R2 各エディションによる仮想OSインスタンスの違い


 (図:03) -クリックで拡大


サービスを行うにあたってはいい事ずくめのSPLAですが、一つ注意が必要となります。

「お名前.com Windowsデスクトップ」で提供している仮想マシンではすべてのOSがWindows Server 2008 R2 となっています。おそらく同様のサービスを行う場合、利用できるOSはWindows Serverに限定されていると思われます。

Windows Server 2008 R2 のHyper-Vは、ゲストOSとしてはWindows Serverのみならず、クライントOSのWindows7やWindowsXPまでサポートしています。


ですが、これらクライアントOSを利用してのサービス提供がない理由として、SPLA自体にWindows7をはじめとしたクライアントOSを利用してのサービス提供が許可されていないという理由があります。

従って、ユーザーが利用するにあたりWindows Server OSであっても、クライアントOS同様に違和感なく使用できるよう「お名前.com Windowsデスクトップ」ではユーザー利用環境に大幅なカスタマイズを加えることで、リモートデスクトップ越しであっても、Windows Aeroが標準で使えるなどユーザーインターフェースを極力Windows7に近づけて提供しています。


以上のように、Windows Serverを使用してサービス提供を行うには、専用のライセンスが必要となります。 また、そのライセンス体系はサービスを行うにあたりコストパフォーマンスにすぐれたものとなっているので、サービサーにとっては選択メリットが非常に大きいものとなっています。


*本文中に記載されている会社名および商品名・サービス名は、各社の商標 または登録商標です。

樋口 勝一

GMOインターネット株式会社

1999年6月GMOインターネットに入社。Windowsを用いたホスティング事業の立ち上げの際、サービス開発からその後の保守・運用まで1人で担当。2010年には「お名前.comWindowsデスクトップ」をリリースし、マイクロソフト社と強い信頼関係を構築。2007年から連続で「マイクロソフトMVPアワード」を受賞し、Windowsのスペシャリストとして活躍。

執筆者一覧

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