2024年3月22日

生成AIの利用経験者が3か月で2倍に増加
~日常的な活用には課題が残る。「使いやすさ」「精度・信頼性」の向上が重要~

  • GMOリサーチ株式会社

 GMOインターネットグループで、インターネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチ株式会社(代表取締役社長:細川 慎一 以下、GMOリサーチ)は、保有する国内モニターパネル(※1)JAPAN Cloud Panelジャパンクラウドパネル」のモニターの1,107人を対象に、AIトレンドに関する自主調査を実施しました。 調査は、AIに対する理解を深め、多くの人がAIを活用し、社会の発展に貢献することを目的とした定点調査です。2023年11月に初めて実施し、今回が2回目となります。 (※2)

(※1)パネルとは、アンケート協力の承諾を得ている会員一人ひとりであるモニターの集合体。
(※2)2023年11月 1回目調査 URL:https://www.gmo.jp/news/article/8724/


■調査サマリー
・生成AIの認知率は3か月前と比較して7.5ポイント、利用経験率は16.9ポイント上昇
・生成AIの使用経験者は33.5%だが、その半数以上の方が利用頻度について「ほぼ使わない」と回答
・業務利用において最も重視するポイントは「使いやすさ」45.6%、次いで「精度と信頼性」37.2%
・最も利用されている生成AIツールは「ChatGPT」で48.4%
・法人向け生成AIツールの導入が進んでいるため、その技術を組み込んだ開発への取り組みがうかがえる


調査概要
・調査テーマ:AIトレンドに関する自主調査
・調査地域 :日本国内
・回答者数 :1,107名
・調査対象 :15歳以上の男女
・調査期間 :2024年2月20日~3月5日
・調査方法 :オンライン調査

【調査結果】

■生成AIの認知と利用状況(2023年11月と2024年2月の比較)
・生成AIの認知率は3ヵ月前と比較して7.5ポイント、利用経験率は16.9ポイント上昇
・生成AIの使用経験者は33.5%だが、その半数以上の方が利用頻度について「ほぼ使わない」と回答

 生成AIの認知と利用状況についてたずねたところ、「知っている人」(非常によく知っている・ある程度知っている・少し知っている)は71.1%と、昨年11月の63.6%と比較して7.5ポイント増加しました。「知っている人」の中でも「少し知っている」で7.0ポイント増えており、理解とまではいかないものの、存在の認識は広がっているようです。
 「使ったことがある人」(日常的に使っている・ときどき使っている・ほぼ使わない)は33.5%と、昨年11月の16.6%と比較して16.9ポイント増加し、約2倍になりました。
 「知っている人」が7.5ポイント増えたのに対し、「使ったことがある人」は16.9ポイント増えているため、生成AIの存在を知った上で、利用するというアクションを起こした人の割合も増えていることが分かります。
 しかし、「使ったことがある人」に利用頻度を聞いたところ、「使ったことがある人」(全体の33.5%)のうち半数以上(全体の18.4%)が「ほぼ使わない」と回答し、使ってみたものの活用できていない人の方が多いことがうかがえます。

■生成AIの業務利用で重視するポイント(2024年2月時点)
・業務利用において最も重視するポイントは「使いやすさ」45.6%、次いで「精度と信頼性」37.2%

 有職者(パート・アルバイトを除く)に対して、生成AIの業務利用する場合に重視するポイントについてたずねたところ、最も回答が多かったのは「使いやすさ」(45.6%)、次いで「精度と信頼性」(37.2%)という結果となりました。使いこなす難易度や、仕事で使えるクオリティでアウトプットが得られるのか、という点が重視されているようです。
 また、「コスト」(19.4%)と「セキュリティとプライバシー」(19.2%)も回答が多くなりました。「セキュリティとプライバシー」については、生成AIに企業の重要情報をインプットし、情報漏洩してしまう事例や、生成AIの学習に使用されている文章や音楽、イラストなどの著作権問題などのネガティブな話題が、人々の印象に深く残っていることがうかがえます。
 これらのポイントは、生成AIの業務利用の促進において障害になる要素でもあり、改善・解決されることで生成AIの利用経験や頻度の増加につながると考えられます。

■最も利用されている生成AIツール(2024年2月時点)
・最も利用されている生成AIツールは「ChatGPT」で48.4%
・法人向け生成AIツールの導入が進んでいるため、その技術を組み込んだ開発への取り組みがうかがえる

 生成AIの利用状況について「日常的に使っている」「ときどき使っている」と回答した人を対象に、定期的に利用している生成AIツールをたずねました。(※3)回答が多かった生成AIツールは多い順に「ChatGPT(OpenAI)」(48.4%)、「Microsoft Copilot Studio(Microsoft)」(21.6%)、「Microsoft Copilot[旧Bing チャット](Microsoft)」(19.0%)、「Gemini(旧Bard)(Google)」(15.7%)、「Google Generative AI App Builder(Google)」(13.7%)となりました。
 また、自社の生成AIを構築するための法人向けツール「Microsoft Copilot Studio(Microsoft)」と「Google Generative AI App Builder(Google)」の回答割合が他と比較し多いことから、企業での生成AIの導入が進んでいること、また既製生成AIツールの利用に留まらず、その技術を組み込んだ開発に取り組んでいることがうかがえます。

(※3)選択肢は、検索エンジンやSNS等の複数ソースで共通して頻出している一般的な単語やフレーズと自由回答を設定し、複数回答可能としています。

【総論】

 2023年11月から3か月間で、日本国内における生成AIツールの認知、利用は広がっていることが明らかになりました。しかし、利用してみたものの、その半数以上が活用できていないという課題も見えました。業務利用で重視するポイントとして「使いやすさ」「精度・信頼性」「コスト」「セキュリティとプライバシー」を重視する人が多く、これらは業務利用の障壁となりやすい部分とも言えます。
 このようなポイントが改善・解決されることにより、生成AI利用の定着が期待できると考えられます。

【GMOリサーチについて】

 GMOリサーチは「想いを、世界に」をフィロソフィーに掲げ、企業と生活者の関係の再構築を実現する、新しいマーケティング・ソリューション・プラットフォームを普及させる事業を展開しています。
 世界53(※4)の国と地域でのインターネットリサーチが可能なパネルネットワークを活用して、日本のみならず世界各国の企業から調査依頼を受けています。
 GMOリサーチ株式会社は2024年5月1日より、GMOリサーチ&AI株式会社に社名を変更いたします。

(※4)2024年1月時点

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     グループコミュニケーション部 広報担当 山崎
     TEL:03-5456-2695
     お問い合わせ:https://www.gmo.jp/contact/press-inquiries/

会社情報

  • GMOリサーチ株式会社

    株式情報 東証グロース(証券コード3695)
    所在地 東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー
    代表者 代表取締役社長 細川 慎一
    事業内容 インターネットリサーチ事業
    資本金 2億9,903万円
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